矯正は痛いですか?
矯正装置を入れた直後は、
慣れないということもあり、痛いことがあります。
何もしなくても、じわーっと痛いことがありますし、
痛いことが原因で硬いものが食べられないということもたまにあります。
特に、大人になってから矯正治療を始める場合は、
子どものうちから始める場合の痛い感じと比べると、
痛いことがが多いようです。
なぜ、痛いことがあるのでしょうか。
矯正治療はワイヤーの力で歯を動かしています。
歯同士をワイヤーで繋ぎ合わせた後、
歯並びに合わせてワイヤーを捻ったり、曲げたりします。
ワイヤーはU字型の形状記憶合金で出来ているため、
捻ったり曲げたりしたワイヤーは、
この形状記憶の力で元のU字型に戻ろうとします。
その際、歯がワイヤーに引っ張られ、
正しいU字型に歯が並ぶのです。
それと同時に、歯が動くと、歯茎の中にある
歯を支えている歯槽骨の形も変わります。
ワイヤーの力で押された部分の骨は溶けて無くなり、
反対側の引っ張られた部分には新しい骨ができます。
この歯槽骨の形成を繰り返して、
動いた歯ががっちりと安定するのです。
痛いのは、この歯槽骨の形成が原因と言われています。
歯が動く事により歯槽骨で細胞の変化
が起こり炎症が起こり、痛いと思ってしまうのです。
しかし、「矯正中に痛い=歯が動いている証拠」です。
痛いのは、装置を付けた直後と
ワイヤーを交換した直後だけ、という方が多く
それほど心配しなくてもしばらくすると痛いのが
自然に治まるようです。
どうしても痛い場合は、鎮痛剤を飲んで安静にしたり、
硬いものは避けてやわらかいものを選んで食事したりすると良いでしょう。